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酒井家墓所 一般公開へ

2019.10.5 朝日新聞
開藩400年の22年をめざす
 かつて庄内を治めた酒井家の歴代藩主らが眠る墓所の一般公開や、整備や保存などに取り組む一般社団法人「荘内酒井歴史文化振興会」が鶴岡市内に設立された。庄内藩の開藩400年の節目にあたる2022年の墓所公開を目指す。
 酒井家は、徳川家康の重臣で「四天王」の一人に数えられた酒井忠次が始祖。 忠次の孫、3代忠勝が1622 (元和8)年、信州・松代から最上家に代わって庄内に入り、初代藩主となった。以後、1871(明治4)年の廃藩置県まで約250年間、酒井家が12代にわたって庄内を治めた。
 設立された法人の名誉会長を務める酒井忠久さん(73)は18代当主。代表理事に就いた忠順さん(45)は忠久さんの長男で19代目だ。
 酒井家墓所は鶴岡市家中新町の大督寺南側にあり、 約7300平方メートル。初代の忠次から、2004年に亡くなった17代当主の忠明さんまで、歴代藩主や当主、その妻らの墓がある。普段は公開されていない。
 忠順さんによれば、広い墓所は十分に管理できておらず、ボランティアの手を借りて年に数回、草刈りをするのが精いっぱいだという。
 墓所の一般公開には、定期的な維持管理に加え、墓石の修復、墓所内の配置図や歴代藩主の功績を紹介する案内板の整備、防犯カメラの設置などが必要だと考えている。法人は必要な経費を算出し、年内にも賛助会員の募集を始める。
 忠順さんは「歴史や文化をしっかりと次世代に託していける状態にしたい。墓所を守るのは責任と使命だと思う」と語った。
 鶴岡市も、開藩400年に合わせた記念事業を展開する予定で、法人との連携や支援も検討している。
※2019.10.5 朝日新聞掲載記事より