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明治時代の名残

今日、鶴岡のシンボルの一つと言っても過言ではないのが「旧西田川郡役所」です。

明治13(1880)年6月、鶴岡市馬場町に山形県初代県令である三島通庸の命で地元大工の棟梁高橋兼吉・石井竹次郎の設計及び施工請負により着工、明治14(1881)年5月に完成しました。同年9月の明治天皇東北御巡幸のときには行在所(あんざいしょ)(ご宿舎)になりました。大正11(1922)年まで郡役所として使用されましたが、郡役所廃止後は市に移管、田川地方組合病院事務所、郡農会、市農会として使用され、昭和18(1943)年以降には県に所管替えになり山形県田川地方事務所として昭和44(1969)年まで使用されました。昭和47(1972)年に建造物の保存のために致道博物館敷地内に移築復元されて今日に至ります。

外観は簡素ながらも均整のとれた意匠の擬洋風建築です。その高さはなんと20メートル。特に二階のつり階段は鹿鳴館時代を偲ばせるものでとても趣があります。思わず心が躍るような、ダンスでも踊りたくなるような二階展示フロアをこれから目指します。あまり知られていないのですが、この二階の窓からの眺望がお薦めですよ。

 Bloom 2018.4 vol.75 知新‐新しきを知る‐ 第4回