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酒井家墓所 22年公開へ

2019.10.17-読売新聞
鶴岡国入り400年に合わせ
 鶴岡市家中新町にある旧庄内藩主・酒井家の墓所が、同家が庄内へ国入りして400年となる2022年の4月から、一般公開される見通しとなった。墓所には、歴代藩主・当主や夫人らの墓45基があるが、これまで一般には公開されていなかった。
今後は、墓所の維持・保存と公開などのため設立された一般社団法人「荘内酒井歴史文化振興会」が主体となり、賛助会員を募って定期的な草刈りや清掃をはじめ墓石の修復、歴代藩主について説明する看板設置などに取り組む。市も支援する意向だ。
庄内藩は「徳川四天王」の筆頭と称された酒井忠次を始祖とする第3代・忠勝が1622年に入部、幕末まで酒井家が治めた。
墓所は、敷地面積約7270平方㍍。現在、酒井家第18代当主で、致道博物館館長の酒井忠久さん(73)が所有する。
公開の概要は、長男で同振興会代表理事の酒井忠順さん(45)が3日に市役所で記者会見して発表した。
それによると、墓所には亀に似た中国の四神の一つ「玄武」を台座とした墓石も数基ある。徳川家が中国の皇帝にならい、家臣団に使用を許可したと推定されるという。
現在、墓所は酒井家ゆかりの荘内神社や松ヶ岡開墾場の関係者らが、祭事の直前に年2回ほど立ち入り草刈りをしているものの、普段は雑草に覆われたままだといい、公開に向け整備を進める。
忠順さんは「墓所は貴重な歴史的な資料でもある。整備を図り公開で研究が進むことも楽しみ」と語った。
一方、鶴岡市は「酒井家入部400年記念事業」を22年に実施予定。祝賀行事などを計画しており、今年度内に記念事業実行委員会を設立する。
今回の墓所公開については、自治体が目的を明示して寄付を集めるGCF(ガバメントクラウドファンディング)による財政支援を検討している。
皆川市長は「地域の貴重な財産の保存と活用につながる。市としても連携していきたい」と語った。
2019-10-17 読売新聞掲載記事より