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館報『致道』

-致道博物館 館報 第57号(令和2年2月発行)より-

荘内酒井歴史文化振興会の立ち上げについて

酒井家の菩提寺であった大督寺に隣接する広大な敷地。旧荘内藩藩主酒井家墓所です。

歴代の藩主と夫人等が眠っています。総敷地面積2,203坪(7,270㎡)。これまで酒井家当主個人で所有し、年に数回、荘内神社や松ヶ岡開墾場等、有志の皆様のご奉仕で草刈り・清掃が行われてきました。本当に有り難いことです。

しかし、雑草の生長のスピードはそれをはるかに上回りました。そして、震災・台風等、天の思し召しには逆らえません。墓所の保存・管理は酒井家の長年の課題でもありました。

歴史的に貴重な史料でもあり、城下町つるおかのシンボルともなり得るこの墓所をしっかりと保存・管理し、次代に継承すべく、令和元年9月25日、一般社団法人荘内酒井歴史文化振興会を設立しました。酒井家第18代当主である父酒井忠久が名誉会長、私が代表理事として実務を担当します。酒井家庄内入部400年となる2022年に墓所の公開を目標としています。これまでご奉仕いただいていた皆様にも引き続きお力添えをいただきながら、より多くの賛同者の皆様とともに地域の歴史と文化を守っていきたいと強く願っています。

昨年10月、鶴岡市役所で法人設立の記者発表をさせていただきました。記者発表の前に墓所でご先祖にご報告。その時、温かい風が吹いたのです。まるで私を後押ししてくれているかのようでした。

墓所の保存・管理は弊会の第一の公益事業でございますが、今後、第二・第三の公益事業の立ち上げも検討しております。最終的には酒井家所有の土地・建物の更なる有効活用と、致道博物館・藩校致道館・大宝館・松ヶ岡開墾記念館等の関連施設の連携強化を図って参ります。

本年の致道博物館創立70周年、そして来る酒井家庄内入部400年の記念の年である2022年に向けて、庄内地域はじめ多くの皆様のお力添えをいただきながら、私自身、歴史・文化の継承者としての自覚を持ち、鋭意努力して参る所存です。

弊会では本年よりご寄付と特別賛助会員・賛助会員を広く募り、地域の皆様・ご賛同いただける皆様とともに地域の歴史と文化、史跡、文化財を持続的に守り活用していく体制を構築していきたいと考えております。

歴史・文化を未来へ引き継ぐのは現在を生きる私たちの大切なミッションと考えます。志高くありたいと思います。